中国農民の反乱 ――隠された反日の温床 (講談社+α文庫)

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  • 講談社 (2005年8月23日発売)
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2002年刊。現代中国の経済発展を支える民工(農民出自の工場労働者)、他方、搾取されるだけで不満の捌け口すらない農民。中国人民の七割を占め、余剰労働力として1~2億人以上存在する農民、彼らの実像と中国の抱える闇の部分を広範にレポート。「農民領袖」「土皇帝(古えの地頭のようなもの)」「第三の革命→政府の予想以上に資金投入必要」「民工学校(民工子弟用民間学校)」「大同社会(太平天国的。法輪功)」「農村民主化(人民代表性との齟齬)」「WTO加盟と農地流動化(農地は農民の最後の保険。その保険剥奪へ頑強な抵抗)」。
経済的危機の亢進した農民の流動化が南米的な不安定状況を招来する危険というのは得心。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2017年1月20日
読了日 : 2017年1月20日
本棚登録日 : 2017年1月20日

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