真田太平記(七)関ケ原 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (1987年12月23日発売)
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本棚登録 : 1239
感想 : 71

 戦闘に勝って、戦争に負けた真田昌幸。

 本来、真田氏を主人公側に据えつつ関ヶ原合戦の描写をすることは、ただの史実からは難しいはずだ。
 にも関わらず、草の者を活用することでかえってビビッドに感じるのは著者の手腕か。壺谷又五郎の存在感の大きいこと…。
 一方、三成描写はややステレオタイプ的だが、まぁこの解釈が普通なんでしょうなぁ(堅物・清廉を加味すれば司馬「関ヶ原」での三成像かも)。

 しかしまぁ、「生きていればおもしろきことがあるやもしれん」…。信幸と本多忠勝の実直さに比して、どこまでも不敵な兵どもよ…。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2016年12月14日
読了日 : 2016年12月14日
本棚登録日 : 2016年12月14日

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