海を渡る新幹線: アジア高速鉄道商戦 (中公新書ラクレ 61)

  • 中央公論新社 (2002年9月1日発売)
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感想 : 2

2002年刊行。台湾・中国の高速鉄道導入にあたり、日欧の新幹線技術(リニアを含む)売り込みの経緯、顛末を叙述。台湾は、紆余曲折あるものの日本の新幹線技術を導入。中国につき、本書では日独の競争の過程(日は新幹線、独はリニア)までを描写。中国のリニア導入の熱心さの裏に何があるのかは注視しなければならない(現実は一部のみリニア導入)。他方、日欧に過当競争させた結果が過日の事故だとすれば、高転びに転ぶ式との批判は避けがたいだろう。なお、本論と無関係だが、本書執筆の読売新聞中部支社社会部長は清武英利氏だ。
また、台湾で、仏側が自国戦闘機を供給していることを梃子に新幹線技術導入を求めた事実は、仏の通商姿勢を窺い知れる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ノンフィクション
感想投稿日 : 2017年1月14日
読了日 : 2017年1月14日
本棚登録日 : 2017年1月14日

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