秘密 THE TOP SECRET [DVD]

監督 : 大友啓史 
出演 : 生田斗真  岡田将生  吉川晃司  松坂桃李  織田梨沙 
  • 松竹
2.51
  • (1)
  • (8)
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本棚登録 : 195
感想 : 46
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  • Amazon.co.jp ・映画
  • / ISBN・EAN: 4988105072213

感想・レビュー・書評

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  • 2016年 日本 149分
    監督:大友啓史
    原作:清水玲子『秘密 THE TOP SECRET』
    主演:生田斗真/岡田将生/松坂桃李/栗山千明/織田梨沙/大森南朋/椎名桔平/吉川晃司/リリー・フランキー

    死体の脳をスキャンして記憶を映像化する技術が開発された近未来の日本。難事件の解決のためにこの技術を開発・利用=MRI捜査を専門にしている機関、通称「第九」の室長・薪(生田斗真)のもとに、新たにエリート新人捜査官の青木(岡田将生)が配属されてくる。彼の最初の任務は、妻・義母・二人の娘を惨殺した死刑囚の露口(椎名桔平)の死刑後の脳をスキャンし、ただ一人遺体が発見されていない長女・絹子(織田梨沙)について調べること。しかし露口の脳内映像には、家族を惨殺する絹子の姿が映っており…。

    原作は清水玲子のコミック。未読だけれど、清水玲子のマンガは初期~月の子までは全部読んでいたので、およその世界観は想像しつつ見始めたところ、始まって5分くらいで挫折しそうに。グロ映像ではなく、近未来(原作では2060年)のはずなのになぜか昭和の泥臭い刑事ドラマから出てきたような刑事・眞鍋(大森南朋)が、大声で喚きちらし、容疑者に威嚇尋問。あれ?これってハゲタカ?(※同じ監督)近未来じゃなくて昭和の話なの???あまりのことにビックリして後から調べたらこの刑事さんなんと映画のオリキャラ。もう意味わからん。なぜ清水玲子の世界にこんなパワハラ&セクハラおじさんをぶっこむ?いくら相手が容疑者とはいえ耳を疑うハラスメント台詞を吐きまくり、事件を解決するどころかめちゃくちゃにする。大森南朋は好きだけどこの役はひどい。作り手のセンス疑う。あともう一人、リリー・フランキー演じる精神科医だかもオリキャラらしいけど、全く存在価値はない。

    まあこの昭和おじさんはいったん置いておくとしても、全体的に酷い出来でした。事件の謎じゃなく、観賞者に知らせるべき情報をきちんと開示しないことで引っ張ったり、細部でのつっこみどころが多すぎてどうもこうも。

    まず、青木が来るまえに起こった「貝沼事件」というものがあり、28人を惨殺した貝沼(吉川晃司)という男の死刑後、脳内映像を見たところ、それを見た捜査官が3人自殺した、という。そのうちの一人・鈴木(松坂桃李)は薪の親友で、監察医の雪子(栗山千明)の恋人だった。薪は貝沼の脳内映像を見ても生き残った唯一の人間として冷酷非情な人間のように思われているが、実際には映像を最後まで見ておらず、すべてを見た鈴木はそれを薪に見せないために貝沼の脳を破壊し、自らも死を望んだという経緯がある。つまり貝沼の記憶の中には、薪についての秘密があるというわけですね。

    ところがこの貝沼と薪の関係についての情報がとにかく後出しだし、時系列がよくわからなくなる。28人殺した、という情報がそもそもざっくりしすぎており、終盤になってようやく、その被害者がすべて若い男性であったことを観客は知らされる。自殺者が出るほどのグロ殺害映像を実写化しろとはいわないけれど、貝沼がそういう性的嗜好の持ち主であること、どのように残虐な手口で殺人を行ったかくらいは、セリフで説明するくらいはしても良かったんじゃない? 薪と貝沼の出会いのエピソードも、普通に薪が失礼な偽善者にしか見えず、それがきっかけで28人殺したのは全部薪へのアプローチだと急に言われても説得力なさすぎて。

    どうやら原作では、この貝沼事件と、絹子の事件、そして途中で起こる9人同時自殺事件は別々のエピソードらしい。それを無理やりいっしょくたにして、全部貝沼が仕組んだことにしようとするから意味わからなくなっちゃってる。証拠がないから逮捕できないにせよ、重要参考人の絹子に監視くらいつければいいのに放置して好き勝手させてるし、「第九」の機密も昭和おじさんにバラし放題、原作ならキモ(=萌え)になるであろうはずの青木と薪の関係性は全く描かれず、青木は昭和おじさんにふりまわされてるだけ。本来カタルシスとなるべき鈴木の死に際の脳内映像も、薪との会話が成立しておらずとてもチープ。この程度で薪や青木が精神的に救われるとは到底思えず。あげく映画のラストシーンは、美しい世界とやら称して謎の一般人キラキラ映像を数分間見せられてポカーン。

    キャストは悪くなかったと思う。岡田将生は、顔だけじゃなくスタイル、立ち姿がまんま清水玲子のマンガ!!こんな少女マンガ等身の生身の男性実在するんだなと感心。しかしキャラ的にはたぶん改悪されており、妙にエリートぶった感じの悪い怜悧な青年になっている。生田斗真の顔面も十分少女マンガなのだけど、原作の薪のモデルがラルクのhydeさんだとか言われたらそれは困っちゃうね。30代なのに童顔小柄で10代どころか女子に間違えられるとか二次元設定すぎてそこはビジュアルで表現できなくても仕方ないとは思うけど、どうもキャラ的にただただクールで感情を顔に出さないタイプにされていて、たぶん原作とは違うんだろうなという感じ。あとなぜかスーツとカッターシャツの下に白いハイネックを着て首を隠しているので何かの伏線かと思ってたら一切説明されなかった。失礼ながら生田斗真には似合っておらず、このハイネックのせいで寸詰まりに見えてイケメン度が半減。そして突然ぶったおれるのは何故なのか、それも説明なし。

    もしかしたらヒット次第でシリーズ化するつもりだったのかもしれないけど、それにしてもエピソードや設定の取捨選択を間違えている上に、意味不明なオリキャラまで付け足して2時間30分、長すぎる。絹子か貝沼どちらかの事件に絞って、オリキャラ抜いたら2時間で面白くできたはず。あと絹子役の織田梨沙、不気味な感じは出てたけど、いかんせん役の重要さに比べてあまりに演技が微妙で、失礼ながら「脱げる」ことを条件に選んだがゆえの結果かと思ってしまった。いろいろと残念すぎる…。

  • 難事件の謎に挑む特別捜査機関「第九」。室長の薪(生田斗真)、新人捜査官の青木(岡田将生)らに、死刑囚・露口(椎名桔平)の脳を見て、行方不明の長女・絹子(織田梨沙)を探し出すというミッションが与えられた。
    だが、モニターに映し出された記憶の映像に捜査官たちは息をのむ。 そこには刃物を振り上げる絹子の姿が映っていた。「第九」は刑事・眞鍋(大森南朋)とともに捜査を続けるが、事態は急転、絹子が発見される。さらに絹子は、父親の犯行のショックから記憶喪失になっているというのだ。
    一方、眞鍋は、絹子と関係のあった男を突き止めるが、男は眞鍋の目の前で自殺。やがて同時刻に、全国で9人が自殺したことが判明する。 謎を追ううちに、かつて日本を震撼させた凶悪犯・貝沼(吉川晃司)の存在が浮上する。
    貝沼は既に獄中で死亡。彼の脳の記憶を見た「第九」捜査官は次々と命を落としていた。薪の親友の鈴木(松坂桃李)も貝沼治験に関わったことで悲劇的な死を遂げていた。
    絹子と貝沼―なぜ?いつ?どこで二人はつながっていたのか?その手がかりは、貝沼の記憶を見た、鈴木の脳の中にあった。
    薪は鈴木の記憶を避けてきたのだが、覚悟を決め、鈴木の恋人だった監察医・雪子(栗山千明)に協力を依頼し、彼の記憶を再生する。
    そしてついに、鈴木が自分の命と引き換えにしてまで、守りたかった最大の<秘密>が明かされる。 
    清水玲子作の大ヒットサスペンスミステリーコミックの映画化。
    網膜に刻まれ記憶に蓄積された映像を生きている者の脳内に電気信号として送り生きている者が見ている映像を映像化するMLIスキャナーを使った死者の記憶の映像の生々しさなどのリアリティ、人間誰もが墓場まで抱えていきたい秘密が秘めたおぞましい欲望や歪んだ愛情や思考などの闇そしてそんな人間の闇に向き合う危うさを抱えて真実を知ろうと足掻きながら葛藤する薪や青木たち第9室の捜査官の苦闘と葛藤、親友・鈴木の死の負い目を引きずりながら常に冷静に真実を求める薪を演じる生田斗真の熱情を抑えたクールな演技や捜査官としての知識は一流でも経験は未熟だが熱い正義漢の青木を演じる岡田将生の熱演や登場シーンは短いけど松坂桃李や吉川晃司や事件の鍵を握るヒロインを演じる織田梨沙の演技が印象的な傑作ミステリーサスペンス映画です。

  • 原作既読。レビューなど読んで覚悟していましたが、よくここまで原作を蔑ろにしたなぁと。しかも映画として魅力的になってるかと言えばそうでもない。いっそMRI捜査のアイデアだけ貰って、独自のエピソード&登場人物にした方が割り切って観られたかも…??
    漫画の実写化自体は否定しませんが、原作へのリスペクトを感じられない作品は本当に残念。一部キャストが良いだけに。

  • SFあるある。
    設定はおもしろいのに、話がおもしろくない。

  • 2017/1/20 秘密というタイトルの意味がチョット違って見えた。死んだ人の脳の中を覗く「第九」って発想が すごい!とは思ったけど、あの吉川晃司のカルト集団的な謎が よく分からなかったし、生田斗真が吉川晃司に情けをかけた事から事件の始まりって、、それを後悔して秘密になって心痛めて 見せたくないって意味も 何だか分からない 実際 脳内を見られたら 恐ろしいことですよね。犯罪とかじゃなく脳死とされてる人の脳の診断出来たり もっと有効な方向にあればいいような話だけど それと時代背景が理解出来ないような映画だったなぁ。

  • 原作もホラーチックですが、実写になると完全ホラーでした。
    話的にはいい感じでしたが、それよりキャストがよかったかなと思います。

  • 「他人の脳をみる」というプロット自体は目新しいものではない。そこを踏まえてかなりのホラー要素も加えてサスペンスに仕上がっているのは見事だと思う。しかしながら表題が平凡なので星3つ。

  • ★2.5

    評価低いだろうと思ってはいたけど、本当にそんな感じだった。
    大友啓史監督けっこう好きなので少し期待してたけど、これは脚本がキツイみたい。

    原作未読でアニメ観てたのだが、あの内容を映画1本は難しいよねぇ。
    前後編かドラマ化か、映画ならもう少しポイントを絞るか…原作未読の私でもそう思うくらいだから、原作ファンは耐えられないのでは。

    しかし俳優陣は魅力的な人が多いからそこは良かったかな。

  • こんな未来があるのかもしれませんね。
    そして,そういう未来があれば未解決と言う事案はもしかしたらなくなるのかもなぁ。。。。
    なんて感じます。
    ただ,倫理的どうなのか?
    とかは考えるべきなのでしょうけれど,すごく急務に議論すべきことなのかもしれませんね。。。。

  • Amazon prime videoで。
    日本の映画ってどうしてこうなっちゃうのかな、とまたしても落胆。制作費用が圧倒的に違うというのが理由の殆どだろうけど、相変わらず感動の押売り感が半端ない。イケメン俳優のための企画だったのかな。アニメが良かっただけに残念。

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