死が間近にある人々の短編物語・・と言えば良いのでしょうか。
年齢性別も様々、事情も様々。
あらすじを見るとわかりますが、決して派手でも華やかでもなく、かといって全く持って新しいアイデアと言う訳ではありません。
ですが三浦しをんさんの本の素晴らしい所は、詩的に美しい文章、繊細な風景や心理描写です。
間違いなく、彼女にしかかけないものが今作含めて他の本でも見られます。
今作は「死」という陰鬱さを感じるテーマですが、読んでも不思議と重苦しさは感じません。
その重苦しさの無さは、彼女の巧みな文章と読み手に一番伝えたい物の為であります。非常に素晴らしいと思えます。
彼女の本に関しては、その魅力はあらすじではなく、本を読まないと理解できないと思います。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年3月15日
- 読了日 : 2016年3月21日
- 本棚登録日 : 2016年3月15日
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