天国旅行 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2013年7月27日発売)
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本棚登録 : 5270
感想 : 399

死が間近にある人々の短編物語・・と言えば良いのでしょうか。
年齢性別も様々、事情も様々。
あらすじを見るとわかりますが、決して派手でも華やかでもなく、かといって全く持って新しいアイデアと言う訳ではありません。
ですが三浦しをんさんの本の素晴らしい所は、詩的に美しい文章、繊細な風景や心理描写です。
間違いなく、彼女にしかかけないものが今作含めて他の本でも見られます。
今作は「死」という陰鬱さを感じるテーマですが、読んでも不思議と重苦しさは感じません。
その重苦しさの無さは、彼女の巧みな文章と読み手に一番伝えたい物の為であります。非常に素晴らしいと思えます。
彼女の本に関しては、その魅力はあらすじではなく、本を読まないと理解できないと思います。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 未設定
感想投稿日 : 2016年3月15日
読了日 : 2016年3月21日
本棚登録日 : 2016年3月15日

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