表題作の「夫婦の一日」と「日本の聖女」が個人的に好きな作品。
特に、「夫婦の一日」は、カトリック信者であるにもかかわらず、立て続けに起こった不幸から占い師を尋ね、その言葉に信心する妻の様子が印象的。カトリック信者なのだから、占い師の言葉など信じること自体おかしいと説く夫の気持ちも分からないでもなかった。けれど、夫が1年で亡くなるといわれ、それまで続いた不幸のことも考えると、たとえカトリックといえども何かにすがりなんとしても夫を助けたいと思ってかたくなに実行する妻の心情も理解できた。きっと女性ならではなのかもしれない。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
遠藤周作
- 感想投稿日 : 2010年11月15日
- 読了日 : 2010年月1日
- 本棚登録日 : 2010年11月15日
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