一作目、柳湯の事件を読んでガツンとやられた。
この手の小説は、同系色にしていいのか疑問だけれど「ドグラ・マグラ」以来でなんとも言い難い読了感がある。スッキリともモヤモヤとも違う、非常に複雑なものなのだが、厄介なことに嫌いじゃない感覚。
ただ理解しがたい世界の話であることは間違いない。
精神疾患を患う登場人物たちに踊らされながらただ夢中に読めてしまう作品であることは紛れもない事実で、これがおよそ90年前に発表されたものなのかと驚くばかりです。
現代にない、不思議な力に満ちた四作品でした。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2013年6月22日
- 読了日 : 2013年6月22日
- 本棚登録日 : 2013年6月22日
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