ロックとブンガク、そしてシネマ »
ロックンロールの手触りがする小説が好き。 ブンガクの匂いを感じさせるパフォーマーのロック・ミュージックが好き。 衝動と飢餓と欲求と愛とで成り立っているシネマが好き。 ロックンロールとブンガク、そしてシネマ。
レビュー by rock-english さん
http://kansen-rettou.jp/
爆発的な伝染病の拡大。大切な人が、次々と死んでゆく。原因もわからぬ病に必死に立ち向かう医療関係者たち。そして自らも感染し、串の歯が抜け落ちるように、一人またひとりと力つき、倒れてゆく。
ひとは、このような絶望的な状況にあっても、なお希望をすてずにいられるのだろうか。誇りを、尊厳を保っていられるのだろうか。ひとへの優しさを、なくさずにいられるのだろうか。
圧倒的な病の暴力の前に、なすすべもない主人公たち。少しでも生存の可能性が高い人たちのために、末期患者の人工呼吸器を外す。生存率を少しでも高めるためのマネジメント。機器を外された患者たちは次々に絶命し、機器を提供された患者もまた、間に合わず死んでゆく。無力を噛みしめながらも、なおあきらめない。「絶対に死なすな」「もうひとりでも死んで欲しくない」しかし自らもいつか病に犯され、…。
暗い、やりきれない映画だ。けれども、希望を感じさせるシーンもたくさんある。病院の前で亡くなった人たちの遺影を前に泣き叫ぶ家族たち。そんな中、わずかだけれども全快し、退院していく人もいる。その人に向かい、皆はなんと拍手を送る。この場面、正直、違和感を感じたけれど、これは作り手の祈りなのだと思う。拍手を送るまでの葛藤をもう少し丁寧に表現すれば、この違和感はなかったと思うので、残念だけれど、極限状態にあっても、人の幸せに拍手できるこころを持っていたい、というメッセージは、よく伝わってきた。
自分はそのとき、そんなに強くいられるだろうか、、、。考えされられる映画だった。
登録日 : 2010年02月13日 23:35:59


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