root3さんの本棚»
続かないような気がする・・・意外と続いている・・・一日一冊が目標だけど・・・まじめに仕事していると・・なかなかネ
レビュー by root3さん
悩みと云うより,こんな風にも自分を取り巻く周囲が見えるかも知れないということだろうか~「月の下の子供」:施設で育った僕は幽霊を見た記憶があり,学校で苛められ,思春期を迎えると性欲を充たそうと相手の喜ぶ言葉を使う様になり,不動産会社に就職した後も,幽霊の出るという部屋や一軒家に惹かれ,愛する者でなければ思念で焼くことはできないと覚った夜,増水した川に身を投げるが,水中から月を見て何とか生き延びてしまった。「ゴミ屋敷」:子宮筋腫の診断を受けた夫婦がバスに乗車中,対向車線の居眠りトラックと正面衝突して妻が即死した男は動かなくなり,家に戻ってからも作家志望のヘルパーの女性に面倒を見て貰いながら一月の動かない生活から突如,鉄と木材を家に持ち帰り組み上げていく作業に没頭する様になるが,そのオブジェが崩れ去ると復職し,72歳まで生き延び,引退後にも鉄材と木材を集めるが組み上げる気力は遺されていなかった。「戦争日和」:男が不動産屋から紹介された6千円の一軒家で脳に電気信号を送りゆっくり死ぬための装置を組み上げていく男に不動産屋は戦争でも起きてくれないと困ると訴える。「夜のざわめき」:誰かを付けている感覚から付けられている感覚に代わった作家は居酒屋に入るがその奥は果てしなく,案内されるままについて行くと突然外に出る。「世界の果て」:(1)自宅で死んでいた犬をどこかに埋めなくてはならない(2)黒い背景に犬を描きたい男は公園予定地でホームレス体験をしアパートに帰る(3)ファミレスの女に惹かれ包丁を持って拒まれると高校生は小学校隣のアパートで男を刺す(4)樹海近くの旅館の取材で最初に消えた人物が自分だと気付いた男は並んでいる靴に誘われて暗闇に身を投じる~「あとがき」でやった救われる様な気がする。馬鹿明るい小説がもてはやされる昨今,陰鬱な小説もあって良いのではないかと語る。1977年愛知県生まれ,福島大学卒の初の短編集。 登録日 : 2009年11月08日 19:54:58


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