日本企業にいま大切なこと (PHP新書 752)

  • PHP研究所 (2011年8月12日発売)
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本棚登録 : 373
感想 : 50
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読み終えた後、引用に使おうと、ページの端を折ったをみてみると、かなり多く印をつけていた。それだけ、この本がおもしろかったのだといえる。
震災後に出版されたこともあり、震災についても触れている。
最初は日本にはモノはつくれても、コトを起こす「イノベーション」を起こすことが苦手であるということに触れている。
日常を普遍化してとらえそこから必要性のあるものを生み出す、そういった能力が足りないと。
その次は、グローバル化より日本の強さを売り込め、というもの。世界に進出するために、世界に売り込んでいくためにグローバル化が行われたが、それも飽和状態といえる。ともなると、差別化を図るため、「強み」を示していく必要がある。
最後は企業のリーダーについて。最後が一番面白かったかな。リーダーは部下をその気にさせなければならない。「大丈夫か?」というのではなく「大丈夫だ!」と言ってやる。よくわかる話だ。

部下と仕事するとき、基本的に責任は自分がとる。そして、部下に指示を出しながら仕事をこなしていくのだが、そのなかでいくつかの作業を完全に部下へ任せる。部下にも考える(考えさせる)箇所を用意しておく。それは言われたことだけをこなすのではなく、自分で考えさせることもさることながら、それが自分の力で出来たことへの達成感を生み出すため。もちろん、途中途中のサポートはおしまない。

自分の目的の達成のためならば、他人をどんどん巻き込んでいくようははみ出しものの課長、というのは連想するひとがいなくもない。
そういった課長などは皆、トップがけしかしているからだ、と書かされているが、あのひともそうなのかな、と考えたりする。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: ビジネス本
感想投稿日 : 2013年2月2日
読了日 : 2013年2月2日
本棚登録日 : 2012年7月29日

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