柴田さんのトークイベントに向けて翻訳されたものを読みたくて、他の作家さんがお薦めされてたこちらをまず読んでみました。面白かった。訳が目当てだったけど、内容も。時間や場面、主人公の関心が次の人や物へと移り変わっていくのに、だらだらとした印象は少しも受けない。いろいろな影響を受けたり、あまり良いとは思えない選択をしたりしながらも主人公は人々と関わって、その中で経験が確かに生きている。誰かと向き合っているときに、その人の話すことで頭がいっぱいなのに、自分が一人で公園で過ごしたときのことを思い出すとか。偶然も明らかになる真実も無理やりでなく、かつ無駄なく描かれてた。他のポール・オースターの作品も読みたいです。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2010年7月19日
- 読了日 : 2010年7月19日
- 本棚登録日 : 2010年7月19日
みんなの感想をみる