日本の歴史を省みない政策により日本の危うさが語られている。
印象が強かったのは対照的に取り上げられた知識社会を実現するスウェーデンについて。
例えばカルマー工場は流れ作業ではなくチームで一つのものを作り上げる。これにより「何を」作っているのかを意識でき担うことができる。これは本著の中で語られたマズローの欲求の目的を持つことをうまく充足させた考え方であるといえる。
また、学習サークルも魅力的だ。参加者の意思によって幅広い学習プログラムを受けることができる。参加は有料だが5人以上など一定の条件をクリアすれば補助金も受けられる。
日本に対して厳しい目を向けていると思いきや結びには励ましの言葉を綴っている。確かに悲観的な見方ばかりでは社会の成長は滞おる。しかし2002年にかかれたこの本の日本への指摘は現在でも当てはまりむしろ悪化の一途を辿っている気がしてならない。不安を覚えつつも自分たちが何ができるかについて考えさせられた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
和書
- 感想投稿日 : 2011年1月19日
- 読了日 : 2011年1月1日
- 本棚登録日 : 2011年1月19日
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