ヒロシマ・ノート (岩波新書 青版 563)

著者 :
  • 岩波書店 (1965年6月21日発売)
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感想 : 64
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今はもう、戦後ではなくて戦前なのだという話を聞いた。
そういう世界で読む1965年の大江さんの静謐に満ちた、けれどとても力強い文章が隅々まで行き渡る。
『われわれがこの世界の終焉の光景への正当な想像力をもつ時、金井論説委員のいわゆる《被爆者の同士》たることは、すでに任意の選択ではない。われわれには《被爆者の同士》であるよりほかに、正気の人間としての生き様がない。』
何も出来ないと思う前に、一冊本を読むことはできる。

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感想投稿日 : 2007年9月22日
本棚登録日 : 2007年9月22日

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