姜尚中の政治学入門 (集英社新書)

著者 :
  • 集英社 (2006年2月17日発売)
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感想 : 52
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アメリカは、世界にとっての超越的な「参照系」になっているのです。p14

フランス革命を経た世界が脱却しようとしたのは、少数者による専制支配でした。しかし、民主主義がめざす人民(多数者)による政治は、見方を変えれば、マジョリティによるマイノリティの専制支配と背中合わせでもあります。p35

親密圏と公共圏の往来をさらに豊かなものとし、先述の共存・共生関係をベースとした公共空間がふたたび編成されたならば、暴力や権力の問題に対する新たな局面が見えてくるのかもしれません。p58

「すべての国家は暴力の上に基礎づけられている」by トロツキー p60

今、なぜ「帝国」なのか、また、国連なのかと問われる背景には、国民国家に代わる主権をいかに再構想するのかという課題が、いよいよ先延ばしにできなくなった事態があるのでしょう。それこそが、現在を生きる私たちが直面する、数々の問題の本質なのです。p75

憲法学の世界では、主権者の政治的な意思こそが究極の根拠であるという立場と、憲法の内在的な独自性の論理を重んじる立場があるわけです。p84

アウタルキー経済=輸入に依存しない自給自足的な経済p150

歴史の時間の幅を広くし、そして過去との「類比」を行う「思考実験」を試みてみれば、眼前のシーン(この場合はイラク戦争の新しい局面)は、違った意味を帯びてくるのです。p168

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 政治一般/外交/戦争
感想投稿日 : 2011年10月18日
読了日 : 2011年10月23日
本棚登録日 : 2011年10月18日

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