人物や風景の描写、時代設定がとにかく丁寧。まるで実際に起こった事件のルポタージュを読んでいるよう。日本版レ・ミゼラブルと言われれば確かにその要素は強い。樽見京一郎の壮絶な人生を、刑事の視点から追った伝記のようなものにも感じる。
十年以上、道内から関西までと時間的・空間的に広大ながらも、ひとつひとつの設定が細かく、決して持て余してはいない。戦後の騒乱の残り香を感じる大作。
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- 感想投稿日 : 2013年7月2日
- 読了日 : 2013年7月2日
- 本棚登録日 : 2013年2月14日
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