表題作は1974年に2001年、つまり21世紀を想像したSFである。そこは高度経済成長時代そのままに公害が世界中の人々の上に重く伸し掛かり、経済格差と人口爆発からスラム化が進行している、まさに暗黒社会。2017年を平穏に過ごしている今が不思議に思える。著者の漫画の才能もすごい。「乱調人間大研究」では、乱調=精神病的というフレーズを著者は好んで使うが、精神神経学に造形の深い著者らしいエッセイだった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説(邦国)
- 感想投稿日 : 2017年8月14日
- 読了日 : 2017年7月7日
- 本棚登録日 : 2017年8月14日
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