異端の大義 (下)

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  • 毎日新聞社 (2006年3月16日発売)
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家族とは、グローバル化とは、旧態依然の社会制度とは、弱者とはなど様々なテーマがちりばめられていて学びが大きくあった。

印象に残った部分
世界の先端をゆくメーカーは生産効率を上げ、コストダウンを図るためにロボットうぁじめとする人での要らない先端機器を生産ラインに導入してきた。しかし多額の設備投資は人件費の高い先進国では効果を発揮するが、中国のように人件費が安い国では前近代的生産の方がはるかに安くつく。
先進国の企業が生産拠点を中国に移せば、産業の空洞化が起きます。結果、その国の購買力は確実に低下する。いくら我々が安い製品を供給しようとも、肝心の市場の力が落ちてしまったのでは話にならない。じっさい、現在の日本では、かつて地方に合った生産拠点が続々と中国にシフトしてしまったために、職を失い、収入の糧を見いだせずにいる人間が日々膨れ上がっている。
東洋に人事部は、社員の格付けを行った。それも実績だけではありません。学歴職歴といった仕事には全く関係ない部分をポイント化してね。今申し上げたように、東洋は創業者が一代で石杖を築きあげた会社です。最近でこそ一流と呼ばれる大学の卒業生が集まってきますが、ここまでの企業に育つまでには、大卒はおろか高卒を集めるのがやっと陶磁器も長くありました。つまり創業者と一体となって登用をここまでの企業に育て上げたのはそうしたエリートなんかではない。誇れる学歴のない社員が必死になって働いてきた結果なのです。にもかかわらず、指名解雇を行うなかで、学歴までを問うようなことをすれば、文字通り、東洋と苦楽を共にしてきた社員が、真っ先に対象となるのは眼に見えている。

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感想投稿日 : 2014年6月25日
本棚登録日 : 2014年6月25日

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