「旅」を絡ませた短編集。12編の物語が綴られている。私は「アンデスのの声」が好きだ。高齢の主人公の祖父母が話していた「キト」という街が、祖父母にとっての空想の街であると思い込んでいたが、実は実際に存在した街。祖父母は実際の旅行をすることはなかったが、ラジオから聞こえてくるエクアドルの放送とそこから送られてくるベリカード。これにより祖父母は豊かな「旅」を経験していた。また祖父母がカードのために受信確認の便りをエクアドルに送っていたという驚きもある。
私は初めて「ベリカード」という者があることを知った。なかなか凝った内容だ。
この作品集は「旅」のいろいろな形と「物語」を教えてくれる。
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- 感想投稿日 : 2015年12月22日
- 読了日 : 2015年12月22日
- 本棚登録日 : 2015年12月22日
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