あなたを独りで、泣かせはしない (ポプラ文庫ピュアフル) (ポプラ文庫ピュアフル に 1-5)

著者 :
  • ポプラ社 (2010年7月6日発売)
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本棚登録 : 191
感想 : 20
5

「あなたを独りで、泣かせはしない」
進路、恋愛、その他諸々で疲れ気味の学生さん、
それから、歳を重ねることに苦痛を感じている人。
そして年齢関係なく、寂しいなあ、と思っている人。
是非読んでみてください。
まあ恋愛小説なので男の人には物足りないかも知れませんがw
長くなりそうですがとネタばれしないように頑張ります。

「早く大人になりたい」そういう主人公の気持ちが
少し分かったような気がします。

わたしがこの本に出逢ったのは行きつけの書店の一角でした。
レビューを書いている今から半年ほど前遡ります。

その時、わたしは高2でした。受験だの部活だのに板挟み状態。
やりたいこともさーっぱり分からない。自分の適性も分からない。
だけど、取り柄がないからこそ学歴ぐらいは欲しい。
だから大学には行かないといけない。勉強しなくては。
そう思うのに時間がなかったり、やる気が出なかったり。

ああ、誰か支えてくれないかなあと思っていました。
彼氏も不在、友達ともお互い多忙でなかなか遊べないので、
漠然とした不安を打ち明ける暇もない。
あーもうしんどいなあ、と思っていた時に
この本の表紙が目に入りました。

ちょうど同じ年頃ぐらいの女の子の写真に、
「あなたを独りで、泣かせはしない」の文句。
ああ、誰かがいてくれるのっていいなあ、と思って
図書室で借りようとタイトルだけ覚えて帰宅。
貧乏JKは立ち読みか図書館利用で読書が常なんです。

そして、ようやく読めたのが12月。
手元に欲しいなと思って買ったのがそれから24日後。
いずれの時もやっぱりわたしは不満だらけで、疲れていました。
だからこそ共感出来るところも、出来ないところもあった。

主人公の女の子は高3。受験生。
変わった部活の内輪で楽しくやっているけれど、
そこはやっぱり受験生。お疲れ気味です。
そんな彼女はふとしたことで喫茶店の従業員さんと知り合います。
従業員さんは30代前半。歳の差がありますが、二人は付き合い始めます。
そうして彼女は彼の今の生活や過去を知って色々思う訳です。

わたしははっきりいって大人になりたくない。
しんどいばかりだし、特別楽しいことがあるわけではないけど、
大人って面倒そう。歳とるの怖い。ずっと学生のままでいい。
そういう風に思っていたけれど、少し考え方が変わりました。
好きな人と一緒にいられるだけの力が出来るのは大人になるメリット。
長年溜まった寂しさを薄れさせることも出来るし、
そういうのって素敵だなあ、と思いました。

長文にお付き合いいただきありがとうございました。
もうほとんど読書感想文ですw

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 購入
感想投稿日 : 2011年1月1日
読了日 : 2011年12月1日
本棚登録日 : 2010年8月4日

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