風流冷飯伝 (新潮文庫)

著者 :
  • 新潮社 (2002年3月28日発売)
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本棚登録 : 219
感想 : 25
5

まず出だしがうまい。
江戸からきた幇間一八の目線で、読者とともにこの
ケッタイな風見藩を歩き、奇習や個性的な登場人物
たちと出会う。その自然な流れ。
その後の展開も謎ってほどではなくても、一八と
同様、「かかわっちゃったんだからしょうがない!」
と思わせるうまさ。
随所に「くくく」と笑わせる文章あり、一方で冷や飯
達の哀しさを滲ませたり、とにかくデビュー作とは
思えない。
最後にはすっかり風見藩にいたくなる気分。

続編の退屈姫君伝と合わせて、明るい気分になりたい
時に絶好の本です。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2015年3月3日
読了日 : 2007年2月3日
本棚登録日 : 2015年3月3日

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