献本にていただきました。ありがとうございます。
普通の探偵物をイメージして読むと、かなり違います。
全体的に、コバルトっぽい雰囲気をイメージしていただくと近いかも。うるさい母親にうんざりだけど、社交界を捨てたいわけじゃない。夫の死とともに自由を求めるそんなヴィクトリア時代の乙女心から始まり、亡き夫への恋心あり、女子トークあり…というレディ・エミリーの冒険心あふれるヒストリカルミステリーです。
一人称”私”視点の物語。観察眼が鋭いと褒めたいところだが、なかなか鈍い娘で…いつになったら事件が始まるのかと、前半の歩みが遅く感じますが、中盤以降は一気読み。
物語の合間にある、亡き夫の日記が切なくほろ苦く、無自覚だった夫の気持ちに今更気づく戸惑いから始まって、成長するヒロインがとても良かった。
物語にルノアールが登場するなど、史実を上手く絡めている部分も注目。フィクションと史実との関係などまとめて巻末に作者の言葉があるのは嬉しい。
シリーズとして10冊以上出ている人気シリーズということで、今回微妙だったコリンがもっといい男になるのだろうと活躍を期待。
http://books117117.blog110.fc2.com/blog-entry-4989.html
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2016年2月16日
- 読了日 : 2016年2月16日
- 本棚登録日 : 2016年2月16日
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