物語が、始まる (中公文庫 か 57-1)

著者 :
  • 中央公論新社 (1999年9月18日発売)
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雛形を拾うことで、物語が、始まる。
生きながらえることとはまた違う、物語の始まり。

ーーーーー

ときどき、私と本城さんの会話は、こうなってしまう。たぶん、何か大切な一語一文を、私たちは抜かしてしまっているのだ。

ところどころに大きな平たい穴が開いたようなものーー
歩いていると、私だけが穴に沈み、話しかける本城さんの膝くらいの位置に頭があるようになる、しばらく私は本城さんの膝に向かってあれこれ話しかける、膝は笑ったりのほほんとしたりして、存外普通に会話をかわしてくれる。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2014年4月4日
読了日 : 2014年4月4日
本棚登録日 : 2014年4月4日

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