それでもこの世は悪くなかった (文春新書)

著者 :
  • 文藝春秋 (2017年1月20日発売)
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本棚登録 : 283
感想 : 31
5

【最終レビュー】

予約著書・約、4ヶ月半弱待ち。図書館貸出。

愛子さんの著書・4冊目。

*前作:人間の煩悩ー既読レビューー

〈17.5.25既読〉

http://booklog.jp/users/sapphire913/archives/1/4344984285

前作から1ヶ月半後、やや間が空いている分、上手く貸出の順番が回りタイミングもちょうど良かったです。

ー目次ー

*はじめに

*第一章:私をつくった言葉

*第二章:幸福とは何か

*第三章:死とは何か

*あとがき

佐藤家の世界でどう、愛子さんご自身が、自分の家族、その周りの人達を通して吸収していった

『教育法・信条・心得・生き方の欠片のヒントとなる土台の数々』

今でもしっかりと『柱の一部分』として、愛子さんご自身の中で刻んでいること。

今作は、これらがベースになっている内容。

至って、ありふれているメッセージながら、今の時代でも適応できる

[ズッシリと腰を据えるように込められている『深みある言葉』]

様々な現代の風潮に関しての

[一歩引いた『客観的視点での捉え方』だからこその『あらゆる場面での『違和感・不思議・疑問視・怒り・文句に込められた「真の意味合い…」』]等

なるほどなるほどと…確かに大いに腑に落ちる所が多々あった点、明瞭に伝わるものを感じていたのは事実。

それは、作家の顔として、ひとりの人間として

『あらゆる場数の数々』を、真正面から受け止め、『己の心身で』踏みしめながら

ささやかながらも、一つ一つの小さな出来事を通して

[培ってきたもの]という

〈愛子さんの心底からの魂・生き方そのもの〉

今まで既読した著書以上に

『鮮明かつ生身の姿』更に表沙汰に伝わっているのが印象深かったです。

〈同人誌を通して出会った、個性派揃いの作家の方々との交友の裏話〉

〈北海道での別宅においての、年一・期間限定ライフスタイルの裏話の数々・別宅を建てたことに対する『ありふれた心境』〉

〈人間の真実とは〉

〈奥行きのある日本語・故事を散りばめながら〉

〈著名人の方々がズラリ…正岡子規・高浜虚子・遠藤周作さん・斉藤茂吉・北杜夫さん・瀬戸内寂聴さん〉

〈先へ進む人と、先へ進まない人の対比~自らの経験談があるからこそ〉

〈敬愛する哲学者:アラン氏の好きなメッセージを通しての、愛子さんの『根っことして置いていた姿勢』〉

これ以上は、ネタバレになりそうなので、このあたりで。

瀬戸内寂聴さん同様、愛子さんも

〈愛子さん流:振り幅の広い視野・冴え渡る『斬新な想いの数々』〉

再度、つくづく身に染みた著書。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2017年(専用除く~オリジナルセレクト)
感想投稿日 : 2017年7月25日
読了日 : 2017年7月30日
本棚登録日 : 2017年7月25日

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