ツナグ

著者 :
  • 新潮社 (2010年10月29日発売)
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本棚登録 : 4307
感想 : 735
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良かったです。私は好きです、文の雰囲気もストーリーも。
読みながら私も考えました。誰に会いたいか。たいていの死は突然なので、もう一度会いたいと誰もが望むことなのでしょう。逝ってしまった人も残された人も心残りはあるでしょうから、その一度の機会をもてたとしたら、それによって救われる人もいるだろうなぁ。
この物語にも、そういう対面がありました。心がじんわりと温かくなりました^^
ですが、「親友の心得」に出てきた女子高生にとっては切なく残酷な結果となってしまいました。「親友」である二人の関係性や気持ちの変化もまだまだ子どもである高校生にとっては、日一日と変化していくものだろうと思います。その時の自分の心境で相手の言葉の受け取り方も変わるし、それによって誤解が生じ、悲劇を引き起こしてしまう。結局、本音で話すこともなく終わってしまった対面の後、永遠にその機会を失ってしまった彼女の絶叫が私にも聞こえるようで切なかったです。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 小説
感想投稿日 : 2013年9月12日
読了日 : 2013年1月25日
本棚登録日 : 2013年9月12日

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コメント 2件

猫丸(nyancomaru)さんのコメント
2014/04/07

「それによって救われる人も」
それが有り得ないコトだから、日々、人と人との繋がりを大切にしなきゃダメなんですね。。。

さらさんのコメント
2014/04/17

そうですね、悔いのない人間関係を築いていけたらいいですよね^^
そうなったら、“ツナグ”にお願いすることはないかもしれません。

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