ゴエンカ氏のヴィパッサナー瞑想入門: 豊かな人生の技法

  • 春秋社 (1999年11月25日発売)
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感想 : 23
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クリパルヨガの先生がこのヴィパッサナー瞑想を京都でされ、良かったと言っていて先生が持ってきてくれた本です。
本には実践でしか感じ得ない部分がありますが、最近思い始めていた事柄(科学知識ではなく自分自身を内面、心で感じること、自己洞察が人間の目的)のまとめのような気がしました。
船乗りと学者の、実践と知識の例え話では、「星の王子様」の計算で忙しい科学者を思い出しました。

・Be Happy!
・生きとし生けるものが幸福でありますように
・自己の内なる世界を心と体じかに感じとらなければ、ほんとうの現実を知ることはできない。
・この世でおよそ「なになに学」と名のつくものを残らず勉強したとしても泳げなければ一巻の終わりです。(船乗りと学者の話)
・人の苦しみをわかる、というのは自分も一緒になって泣くということとは違います。
・苦の原因は、私たち一人一人のなかにある。自分の本当の姿がわかれば、苦の問題の解決方法が見つかるはずである。「汝自身を知れ」、賢者はみなこうさとしている。
・罪の意識を感じたところで、どうにもなりません。マイナスにはなっても良いことはない。

お寺はたくさんあるのに、日本の普段の生活では仏教、ブッダの教えを知ることはほとんどない。が、ここまで続いてきたブッダの教えは、宗教ではないんだと分かりました
(「キリスト教徒はより良いキリスト教徒に...」)。
□ブッダの言葉
・人から聞いたこと、古い言い伝え、世間の常識、あるいは文字になっているもの、そうゆうものを鵜呑みにしてはいけない。想像、憶測?外見、部分、可能性、あるいは師の意見、そうゆうもので教えが真理であると決めつけてはいけない。自分が直接「この教えは正しくない、間違っている。この教えを実行すると弊害があり、人々が苦しむ」と悟ったとき、それを捨てればいい。自分が直接「この教えは正しい、間違いがない。この教えを実行すると人々が豊かで幸福になれる」と悟ったとき、それを受け入れ、実践すればいい。
・一人一人が自分自身の島になりなさい、自分の避難場所になりなさい。それ以外に避難場所はない。
・他人の牛ばかり数えている牛飼いのようなもので、求道者が得る人生の喜びを味わうことができない。
・さとりを開いた者は理論を放棄する。なぜなら彼は、物質、感覚、知覚、反応、意識、それらの本質およびその生成と止滅をみきわめているからである。
・苦は、満足を求める執着、自分・自我・自分のイメージに対する執着、自分のもの・意見・信念に対する執着、宗教・儀式への執着のいづれかと関係している。
・人を傷つける行為、人の心のやすらぎと調和を乱す行為が悪い行為。人を助ける行為、人の心のやすらぎと調和を高める行為が良い行為。
・見るときには、ただ見る。聞くときには、ただ聞く。嗅ぐとき、味わうとき、触れるときただ嗅ぎ、味わい、触れる。そして知るときには、ただ知るのです。
・人生の浮き沈みに直面しても、心が動揺することなく、嘆くことも、悪意を抱くこともなく、いつもやすらいでいる。これが最大の幸福である。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
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感想投稿日 : 2012年7月12日
読了日 : 2012年7月26日
本棚登録日 : 2012年7月12日

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