無常の風は時を選ばず。その時が来ることも知らずに巴里に旅立つ村岡。会えない日数分の丸を紙に書き、毎日その一つを消すのを楽しみに、村岡との再会を心待ちする夏子。
そんな2人の手紙のやりとりがとても印象的です。
会えない2人が手紙の中で愛を育んでいく。いや、これは恋だったと私は言いたい。
最愛の人を亡くしたが、村岡は幸せな男だったと思う。これほど残酷で美しい恋愛をしたのだから。
2人の愛は夏子の死から始まったのではないだろうか。21年間、夏子を想い続けた村岡の愛。
若者だけでなく高年層の方にも読んでもらいたい作品です。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2016年12月19日
- 読了日 : 2016年12月17日
- 本棚登録日 : 2016年12月19日
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