1952年の大統領選でテレビコマーシャルが登場したのを契機に、アメリカの大統領選挙にいかにテレビメディアが影響してきたかを、ネガティブキャンペーンを切り口として解説している。
読み物としては非常に面白いが、政治過程論としては小ネタの域を出ないのかなぁという気もする。コミュニケーション論的には筆者の専門ということもあり秀逸。終章でインターネットをあまり肯定的には評価していないが、youtubeのような動画投稿サイトの出現や、オバマ陣営のネットを介した選挙資金集めを著者はどう評価しているのか知りたいところ。
大統領候補の選挙ブレーンがめちゃくちゃ頭いいということと、そんな彼らでも読み違いをすることがあるということ、そしてそういうブレーンを含めた選挙活動組織をまとめていくリーダーシップも要求されるということを再認識した。
大統領という「商品」を売り込む「選挙運動」という壮大なマーケティングの一端を垣間見れると思う。
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カテゴリ:
人文社会科学
- 感想投稿日 : 2008年6月18日
- 本棚登録日 : 2008年6月18日
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