物語の舞台は日本の江戸時代をモデルとした世界。男子のみが罹る謎の疫病により男子の人口が急速に減少し、儒教思想など当時の概念はそのままであるが、社会運営の根幹や権力は男から女へと移っていく世界を江戸城の大奥を中心に描く。
一巻は、そういう社会が常識化していた第八代将軍、徳川吉宗の治世から始まる。
貧乏な武家の息子、水野祐之進(みずのゆうのしん)は、金を稼ぐためとかなわぬ恋のせいでお婿に行きたくないため、大奥に入ることを決意する。
大奥に入った祐之進は、名を水野と改名し、「御三の間(ごさんのま)」という役職を与えられる。
新参いじめを受けるが、先輩の杉下(すぎした)さんに助けられながら、なんとかがんばる。
ふとしたことから剣の腕を大奥総取締役・藤波(ふじなみ)に買われた水野は、一気に大出世して将軍の側室候補、「御中臈(おちゅうろう)」になる。
そして吉宗の側室になることに…。
だが、吉宗は新将軍。新将軍と初めて床をともにした男は「ご内証の方(ごないしょうのかた)」といわれ、将軍の体に傷をつけるため死罪になってしまう決まり。
水野は、その運命を受け入れようとするが、吉宗の温情でこっそり逃がしてもらって、幼馴染+恋人だった薬屋の娘お信のもとで町人として生きることになる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本史_13江戸時代
- 感想投稿日 : 2015年12月28日
- 読了日 : 2013年8月8日
- 本棚登録日 : 2013年8月8日
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