新・寂庵説法 (講談社文庫)

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  • 講談社 (1991年3月5日発売)
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仏教では万物は流転すると教えます。この世のものはすべて、同じ状態に留まることなくうつろい変わっていくというのです。人間の細胞も、終始代わり続けています。
私たちはこの世に生まれた以上、この苦の世界で、何によって苦が生まれるのか、その苦の生まれる原因をつきとめ、苦を克服して生きることに喜びを見だすことと積極的に生きることに幸福を見出すというのが、仏教に示された釈尊の教えであった。
こんな苦しみに満ちた余のなkあに生まれてくるからこそ、生も苦だということになる。しかも仏教では、人間が一度死ねばそれで苦から放たれるのではなく、転生して、またしてもこの世に生まれ変わるという思想を持っている。それを輪廻と呼び、輪廻の恐れから解放され、ふたたびこの苦の世に生まれないことが解脱である、涅槃だという。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 瀬戸内寂聴
感想投稿日 : 2010年8月11日
読了日 : -
本棚登録日 : 2010年8月11日

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