ナチスは重労働や屈辱的労働にユダヤ人を利用しました。ソ連撤退後、彼らに各刑務所に埋めていた死体を強制的に除去させただけではありません。犯罪の跡を消すためにヴレツキェの丘で殺害したルヴフの教授たちの死体をも発掘させました。ユダヤ人の手で掘り出された遺骨は焼かれ、残りはルヴフの東の郊外にあるレシェニツキの森に埋められました。ルヴフのユダヤ人はドイツ占領初期から悲劇的運命に見舞われました。戦争前にはルヴフに15万人のユダヤ人が住んでいましたが、ソ連占領時代にはさらに5万人増えました。それは絶滅への第一歩でした。ユダヤ人に手を貸したり、救出したりすることは非常に困難で危険でした。ルヴフ市内の東部を走る主要道路の1つがドイツ占領時代にマツェヴァ(死者の経歴が刻まれたユダヤ人の石の墓標)によって舗装されました。その仕事に強制的に駆り出されたのは、やはりユダヤ人でした。彼らにとっては何と心痛む労働だったことでしょう。
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カテゴリ:
ユダヤ
- 感想投稿日 : 2017年12月9日
- 読了日 : 2017年12月9日
- 本棚登録日 : 2017年12月9日
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