人類対インフルエンザ (朝日新書 214)

  • 朝日新聞出版 (2010年1月13日発売)
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感想 : 6
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何年か前の新型インフルエンザのときには、ハデな検疫もして話題になっていたけど、最近はそれほどでもない。喉元過ぎる前に熱さを忘れるといわれる国民性か、メディアの特性か。PM2.5なんかも、来年は飽きちゃうんだろうなあ。さて、そんなわけでインフルエンザの勉強。
ウイルスという概念が見つかるまでの悪戦苦闘は悲劇ながらも滑稽でもあるが、しかし最後の審判ではと思うほどの流行を見せたといわれると、今の世ではかえって酷いパニックになるのだろうと想像する。第一次大戦の倍以上の人の命を奪ったスペイン風邪も、歴史的な重みから大戦に比べて文献が少ないのだそうだ。僕も流行った、ぐらいにしか認識していなかった。しかし強い免疫力はその強い反応がかえって仇になるサイトカイン・ストームがおき、死者のほとんどは健康な若い人で、突然倒れて死んでしまうほどの強毒性だったのだという。
僕はインフルエンザなど免疫力をつけておけばいい、予防接種なんかうけない派だったのだけど、これでいいのかな…。やはり世界は、たまたま今の状態なのだ。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 4 自然科学
感想投稿日 : 2013年4月24日
読了日 : 2013年4月24日
本棚登録日 : 2013年4月20日

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