なんと本物の樹皮(秋田の山桜)が表紙にあしらわれている。装丁の人はさぞ苦労しただろう。というのはさておき、樹皮図鑑である。樹皮というのは、いわば死んだ細胞であり、生きた細胞を守るための外側の層。これ本当に木の皮かよ、と思うようなものばかり。超マクロなどではなく、肉眼で見られるような大きさのもので、しかも色彩の操作も一切していないという。樹皮を見ただけでは自然に存在するものとは信じがたいものもたくさんある。ソトから身を守る、という機能だけならもっと似通ってもよさそうなものなのだけど、そもそも樹そのものが全然違うのだから、それは当たり前なのだ。樹自体も初めて見るものが多い。世界は広いし、まだ今のところ美しい。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
7 芸術
- 感想投稿日 : 2014年1月15日
- 読了日 : 2014年1月15日
- 本棚登録日 : 2014年1月11日
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