風土とは住まいの大きな制約条件であるが、即、建築(というか居住環境)の決定因になるわけではない、として、風土以外の要素を探し、アフリカ、インドネシアのさまざまな集落を紹介している。風土が似ていても、その装いが異なる集落がある。風土を凌駕する意図。そんな集落を紹介し、説く本。
外敵との闘いやら、宗教やら、風土以上に、その集落の事情は想像できないが、集落は共同幻想であると言われれば、なるほど何かわかったような気がする。そして我が国でのその「凌駕する意図」は、と考えない訳にはいかない。日本人の集落は崩壊したのではなく、よりミニマムに、部屋の中へ、個人の頭の中へと、自己了解してしまった、ということなのか…。とはいえ、日本をどうこう、という本ではない。というわけで、タイトルにつながる。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
3 社会科学
- 感想投稿日 : 2013年9月3日
- 読了日 : 2013年9月3日
- 本棚登録日 : 2013年9月1日
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