決定版 犬の心理学 愛犬の気持ちが手に取るようにわかる

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  • 世界文化社 (2011年8月20日発売)
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「犬の適切な食事回数と量って本当はどのくらい?」

「ごはんをきちんとあげているのに、どうしてうちの犬はこんなにモノを食べたがるのだろう?」と疑問に思うこと、ありませんか。

いつなんどきも、「ハッハッハッハッ! ハッハッ!(訳:そのごはん、ぼくにもくれるよね? ねえ、くれるよね? くれるよね? ねえ、まだ?)」と言わんばかりに、からだをつんのめらせて迫ってくる、犬。無視するには哀れなほど。つい、情に負けてあげてしまいがちです。

犬にとっての食事回数とその量は、本当のところどのくらいが適切なのでしょうか。

 * * *

■食事の回数
犬は健康である限り、食欲は非常に旺盛だ。それが低下したように思えたら、病気を疑ったほうがいい。食欲は、犬にとっての健康のバロメーターになる。

犬の1日の食事回数と量は、年齢によって異なってくる。子犬の成長スピードは速いので、それに追いつくためにも回数を増やす必要がある。ただし、1回分の量は、少なめだ。子犬は、成犬に比べると消化力が弱い。量を少なくし、回数のほうを多くする。

たとえば、生後4~5か月までは、1日3~4回。生後5~12か月は、1日2~3回。生後12か月以降は、1日に1回あるいは2回。成犬の場合は、1日1回の食事でも構わないのだが、2回にするかどうかはその人のライフスタイルによる。犬と一緒に食事する楽しみを味わいたい人は、1日に2回、多忙な人は1日1回でいいだろう。

■食事の量
問題となるのは、食事量だ。どうしてもパートナー(※飼い主)は、1日の食事量を多めにする。実際、1日分の食事量を2回に分ける場合、きっちりと2等分せず、2回目はちょっとおまけをつけ、1.5倍に増やしたりする。

肥満は犬の寿命を縮めることを、思い出してほしい。量を増減するとすれば、太りすぎを避けるためにも、朝は多めにし、夕方あるいは夜は少なめにしたほうがいい。

もともと太りやすいところへ、パートナーの甘やかしもあって、デブ犬が増加している。30~50パーセントの犬は、太りすぎだと断言できる。

そこで、食事量はドッグフードのパッケージに記されている量よりは若干、少なめにしたい。犬の体重に合わせた各メーカーの分量の表示は、太りぎみの犬たちの平均体重から割り出したものだ。犬の理想的な体重は、それよりも5パーセントほど低い。~『決定版 犬の心理学』より

 * * *

犬は基本的に“欲しがりやさん”。目を輝かせて自分のもとに飛びつく犬を見ると、そのかわいさに思わず「よしよし、かわいいやつめ」とすべてを許したくなります。ですが、長期的に見るとそれが仇(あだ)になるわけで……。

感情のままに犬と向かいあうと、長い目で見れば犬の健康を損ねたり、心を傷つけてしまいかねません。とすれば、犬の行動心理を大雑把にでも把握して、「こういうときはこういう理由でダメ」と頭で理解できていると、いたずらに愛を裏切るような気持ちになることも(笑)、少なくなるかもしれませんね。

読書状況:読み終わった 公開設定:公開
カテゴリ: 2012年1~3月コラム
感想投稿日 : 2012年2月6日
読了日 : 2012年2月6日
本棚登録日 : 2011年12月15日

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