カムイ伝のむこうに広がる江戸時代から「今」を読む
以前読んだ第1部を読み返し、第2部・外伝も読みたくなってきた。
カムイ伝では、穢多・非人を「非人」と呼んでいる。
史実は、犯罪者の処刑や死体の処理、物乞い・大道芸などは非人の仕事、穢多は牛馬の死体の処理をする皮役、皮革処理・皮細工、灯心売買など。
関山直太郎
幕末の人口約3200万人
武士 6〜7%
農民 80カラ85%
町人(工・商) 5〜6%
神官・僧侶 1.5%
穢多・非人 1.6%
「なぜ死ぬとわかっていながら生きなければならないのか、という疑問」
「テロ行為・組織も今は世界的に絶対悪として位置づけられているが、資本主義経済の矛盾や不公平・植民地主義と無関係ではない」
「この世に生きる物はすべて、ふとした瞬間に死んでゆく、実に何気ない」
「生と死に決定的な違いがあるように思われるが、生き物の視点から見ると生も死も明確な区別はない」
「食べ物がどこから来るのか知らない、考えようともしない、・・・現代の日本人」
「武士は何のためにいたのか?・・・今の社会で有用だと思われている人々や職種の中にも、本当は要らないものがあるはずだ。今の社会で無用だと思われている事柄の中に、真に社会や世界の救いになるものがあるだろう」
「カムイの潜む現代社会・・・この社会は驚くほど変わっていない、階級も格差もますます健在だ」
「正助のこの向上心と純粋な気持ちこそが、現代まで続く人類の環境破壊の原動力になってきたのではないか」
- 感想投稿日 : 2009年3月28日
- 本棚登録日 : 2009年3月28日
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