劇がみているかのような物語だった。舞台は田舎の古い屋敷。恩赦を受けた元テロリストが招かれて、週末をすごす。集まったのはテロリストの姉、友人、弁護士、息子・・・。それぞれの立場と思いの違いが描きだされて切ない。過去にはもどれない。過ちを過ちと認めることの厳しさ、償いとは可能なことなのか、赦すとはどういうことなのか、そんなことを思った。思いの数だけ正義がある。週末を終えそれぞれの日常へ帰っていくところで物語が終わるのだが、柔らかな光が射しているように感じられた。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
小説・物語(海外)
- 感想投稿日 : 2013年7月17日
- 読了日 : 2013年7月17日
- 本棚登録日 : 2011年7月14日
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