はつ恋。
神様の啓示を受けたとか奇跡を共有したとか、
具体的なエピソードは違えど、きっと誰だってこういう、衝撃的な幸福から「落ちて」しまうものなんだよな。
登場人物みんな、自分の言葉に対して真摯なところが素敵。
それぞれのまとうオーラというか生命力の色というか…が、本当に鮮明に見える描写。スピリチュアルなものに半信半疑なわたしにすら、それでも。
ただミホさんの立場と決意に身に覚えのある自分には、
ただ真っ直ぐにはつ恋の高揚だけを受け止めることができなくて、
どうしても夕子とキュウくんの進む道筋に切ない視線を投げてしまうので、
その点では、それこそ夕子と同じくらいの年齢の時にも読んでおきたかった、
かも。
でもミホさんだって、ちっちゃいきらきらしたもの大事にしたいって、ちゃんと思ってるはずだよ。
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カテゴリ:
よしもと ばなな
- 感想投稿日 : 2010年7月2日
- 本棚登録日 : 2010年5月21日
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