劇場

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著者 : 又吉直樹
shiokororinさん 恋愛   読み終わった 

私は永田のような人物は好きではありません。自分勝手で周りにいる大切な人を振り回して傷つけて、取り返しがつかない状況になってからやっとそれに気づき反省する。だったら初めから大切にしろと思います。甘えるなと。ただそれはとても人間らしいとも思います。隣にいるパートナーが眩しすぎて、自分がひどくつまらない人間に思い、それを事実だと自覚しているからこそ逆につらく当たってしまう状況というのは私自身身にも覚えがあります。分かるだけに、それでも彼女を苦しませないでほしい、なんとか頑張ってほしいと思ってしまいます。

この作品全体に流れる空気感は、前作「火花」と似ているところがあるように感じました。芸人と舞台という、ともに先が見えない職業をテーマにしているからでしょうか。主人公の永田も、読みながらただの又吉じゃねーかとつっこみをいれてしまいました。(サッカー好き、文学好き、分析が多く、人見知りなとこなど)

最後の2人の会話にはぐっときました。彼からの一方的な思いだけではなく、彼女にもちゃんと彼を必要とする理由があったんだなというのが分かりました。ただ夢を追いたい彼と応援したいが現実も見えてしまう彼女がすれ違うのは必然だった気がします。彼女はその葛藤で相当苦しんだと思います。2人の今後は描かれていなかったのですが、とにかく彼女が幸せになることを願うばかりです。

レビュー投稿日
2017年5月15日
読了日
2017年5月14日
本棚登録日
2017年5月15日
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