戦災孤児だった瀬山カツは駆け落ちした夫をオリンピックの工事で亡くし、女手一つ時にはあやしい商売にも手を出しながら、体の弱かった娘を必死に育て、今や嫌われ者のババア。雑誌の編集長の娘とも最近うまくいかず、喧嘩をしてついに家を出たところ、写真館を見つける。ローマの休日のお姫様みたいになりたかったと言うと、店主はお姫様にしてあげると言い…気づいたら、20歳に若返っていた。
幼馴染の二郎の銭湯で倒れ、彼の家に居候することになり、厚化粧シニアに対抗して出たのど自慢大会で見初められ、孫の翼にバンドに誘われたカツは大鳥節子として、夢に恋に人生を自由に謳歌し始める。
しかし、デビューがかかったフェスの日、翼が事故に遭い…
物語のほとんどは韓国版”怪しい彼女”とほぼ同じだけれど、息子は娘になり、離婚していて、節子の代わりのボーカルは前ボーカルのアンナ、プールはBBQとハイキングになり、嫁じゃなくて実の娘にお前のせいで私は自由に生きられなかったと言ったり、プロデューサーの携帯の写真の節子が消えていたり、細部はローカライズされていて、昭和歌謡も良かった。
ザ・フォーククルセイダーズのカヴァー「悲しくてやりきれない」の60秒動画で気になってたので、多部未華子の歌唱を楽しみにしてた。
倍賞美津子のおばあさんはちょっとありえない感じが不自然であんまり好きじゃないけど、小林聡美の娘役は小林聡美が演じてきためがねとかパンとスープとネコ日和とかの最近の主演作品の登場人物っぽくて良かった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
31歳【2016-】
- 感想投稿日 : 2016年10月9日
- 読了日 : 2016年10月9日
- 本棚登録日 : 2016年10月8日
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