心が弱った時、そっとこの絵本を開きます。
静かに小さく声を出して読んでいると
スーッと心が凪いであたたかい涙がほほを伝います。
荒れ果てた不毛の地でたった一人、何日も何年も何十年もドングリを植え続け、荒廃を美しい山野に変えた農夫の不屈の精神。
神の行いにも等しい、見返りを求めない孤独な作業と結果が出るまでの果てしなく続く長い道のり‥。実在の人物がいたということに私は頭(こうべ)を垂れるしかありません。自分はなんて心の狭い人間だったのか!と。
フレデリック・バックの美しい描画に心が洗われ、同時に精神が潤うような優れた作品です。
後世に残したい一冊。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
◇絵本・児童書
- 感想投稿日 : 2010年2月2日
- 読了日 : 1989年12月31日
- 本棚登録日 : 2009年12月21日
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