日本で確認されている発光キノコは10種類を超え、今も続々と新たな種類が報告されているという。けれども、なぜ、どうやって光るのかなどのメカニズムはほぼ不明で、彼らは「謎だらけの生き物なのだ」。
本書は、石垣島に住み、島と深い関わりを持つカメラマンが、父島(小笠原諸島)や石垣島(八重山諸島)などで撮りためた、「漆黒の森に灯る仄かな光のおびただしさ」を集めた写真集だ。この世のものとは思えないミステリアスな美しさは文字では伝えようがないが、蛍光ペンで立体的に色を塗ったとしか思えないキノコたちのファンタジックぶりは、そのふところにかぐや姫を隠し抱くと信じさせるに十分な、幻想性と物語性を兼ね備えている。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
写真集
- 感想投稿日 : 2015年4月10日
- 読了日 : 2015年4月10日
- 本棚登録日 : 2015年3月13日
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