鏡花の文章は美しいですが難解。
思ったよりも全部読むのに時間が掛かってしまった一冊でした。
今回も妖しくも美しい妖怪が登場する話が多く楽しい。
特に「朱日記」。
火事の炎の恐ろしげな美しさと相まったからということもあると思いますが。この話に登場する女性からは不気味なまでの美しさと妖艶さを感じました。
文章の描写だけでここまで感じさせるというところが鏡花の凄さだと思います。
鏡花の文章には不思議な魔力みたいなものがあると感じますが、これはまさにその魔力を強く感じた話でした。
あと不気味さという点で魅力的だったのは「第二蒟蒻本」と「茸の舞姫」。
特に「第二蒟蒻本」の方は、最後かなりぞっとさせられました。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
日本文学
- 感想投稿日 : 2017年5月9日
- 読了日 : 2017年7月6日
- 本棚登録日 : 2017年1月9日
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