山崎ナオコーラさんの小説にはいつも山崎ナオコーラさんがいる。
今回の短編集には矢野が山崎さんだった。あえて自分のことをすごく主観的に見ることで、登場人物に明らかな自分の分身が生まれるのかな。短編のなかでは矢野が作家として大成功していて笑った。マンドリンは山崎さんの得意楽器だもん、演奏しないわけにはいかないよな。デビュー作のタイトルも勘違いされやすいタイトルだったのも知ってる。
架空バンドの話も面白かった。音楽雑誌のJAPANとかも読んでて、2万字インタビューを受ける自分なんてのも想像したことあるんだろうな。かわいいひとだ。
自分の分身を書くからこそ、自分を切り売りしているような気持ちにならないのかと思う。どうなのかな。あとがきまで面白かった。あんがたっぷりつまったたい焼きみたいな短編集だった。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
山崎ナオコーラ
- 感想投稿日 : 2014年10月4日
- 読了日 : 2014年10月2日
- 本棚登録日 : 2014年10月2日
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