1991年の『物語イタリアの歴史』に比べ、単純化・図式化してるような気がしたが、元々第2弾として書かれたものではなく、別媒体に連載していたエッセイを著者没後『Ⅱ』として出したものだとか。きっと本人が健在なら、本にまとめる時点でいろいろ練り直したことだろう。
また、前作に比べローマに偏っていると思ったが、それも元来違うものをまとめたためという事情によるようだ。
この本が編まれるに至った経緯を述べた武谷なおみのあとがきが、故人への尊敬の念にあふれていてよい感じ。
ハドリアヌスとかグレゴリウス1世とか、エネルギーも能力も常人の何倍も持ってる人なんだなーと思った。
ダンテに地獄に落とされたボニファティウス8世、教皇でありながら「イエスもただの人なのじゃ。しかも自分の身さえ救えなかっただめな人なのじゃ。そんな男が、どうしてお前を助けてくれようぞ」と言っていたとは、なんて面白いヤツなんだ!
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
歴史(ヨーロッパ)
- 感想投稿日 : 2011年5月16日
- 読了日 : 2011年5月11日
- 本棚登録日 : 2011年5月16日
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