富山の地方テレビ局が、富山市議会の政務活動費に関する不正を暴いていく一部始終を纏めた本。
強く感じたのは、不正を見付けるのには何かとても難しいことをしなければいけない訳ではないということ。
本著では、チューリップテレビの取材班が情報公開制度を使って議員の膨大な伝票を洗っていき、そこから不正の種を見つけていきます。つまり、ちょー大変だけど、不正を見付けるのは意外に誰でも(マスコミでなくても)できてしまうこと。
そこから裏取りをしっかりして、議員本人にも直撃して…というくだりはマスコミでないとやりづらいかなと思いますが、不正の種までは見付けられるあたり、情報公開制度はしっかり整備されてきたということでしょう。
かつ、それを使って不正を見付けて糾弾する人がいることで、何とか規律めいたものが維持されている面はあるのだと思います。
この事例がチューリップテレビしかできない特別なものになってしまうのではなく、市民サイドがやるべきコトの一つとして認知されていくことを願います。
読書状況:読み終わった
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カテゴリ:
ビジネス
- 感想投稿日 : 2017年12月3日
- 読了日 : 2017年12月3日
- 本棚登録日 : 2017年12月3日
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