「謎の独立国家ソマリランド~」以来、高野さんの本にはハズレなしと思っているので、今回も発売からはちょっと遅れましたが、期待しながら読んで、そして読了しました。
正直に言ってしまうと、ソマリランドほどのジェットコースター感は無かったのですが、それでも個々のエピソードを楽しく繋ぎ合わせ、大きな物語に仕立て上げる(ノンフィクションですが)手腕は素晴らしいなぁ、と改めて感服しました。
アジアに納豆っぽい食材があるね、と言われて「そうだね」で終わってしまう人もいれば、ここまで掘り下げられる人もいる。各国の納豆を見て、比べて、共通点や違いを見出し、通低する要素を掘り出し、なかなかできることじゃない!
しかも、巻末の謝辞を見れば一目瞭然の行動力。どれだけいろいろな人とやり取りして、知見をもらっているのか。さすが、と言いたくなります。
軽妙な言い回し(手前納豆、って面白い)を真似したくなり、そして納豆が食べたくなる(小粒派でしたが、大粒納豆や黒豆納豆にも興味が…)。読者に不思議な変化をもたらしてくれる、素敵な本でした。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
食べ物・料理
- 感想投稿日 : 2017年2月9日
- 読了日 : 2017年2月9日
- 本棚登録日 : 2017年2月7日
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