宗教というと取っつきにくい印象ありますが本書はなかなかに親しみやすいと感じます。
著者は仏教のお坊さんですが、他のいくつかの宗教とフラットに対比しています。視線の確かさが感じられ信頼できます。
さて、生きていく上での困難であります、老、病、死に対して宗教は救いとなるか?がテーマであります。
そして各宗教の教えを、ロゴス(理)、パトス(情)、 エトス(行)、トポス(場)の観点から違いをあぶり出します。
この解説はスリリングです。
でだ、この本を読んで宗教は救いとなるか?と思ったかである。私は…救われる人もいるだろうとは思った。
自分は?
現在、直面する老、病、死が深刻なモノでないため切実に救いを求めていない。死は確かに怖い。この世で一番怖い。ただ、目の前のに見えない。だから、タバコもすうし、バイクにも乗ってみたいと思う。その立場になってみないとわからない。たぶん哲学を学ぼうとはしても、宗教を求めることはしないような気がする。
ただ、本書で指摘されているように、私はごく自然に習慣としての宗教的行為は行っている。初詣にはかららず行くし、交通安全の御守りも買うし、家には結婚式で神社にいただいた、安っぽい神棚つけているし。普通に葬式や法事も受け入れてるし。
そこに神様の存在は強烈には感じられないが、見られてる感は少々あったり、神様いて欲しいなぁてな願望はあったりする。これは宗教心なのであろう。
宗教というものの概念が私のなかでは少し身近なものとなった本書でした。
読書状況:読み終わった
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- 感想投稿日 : 2014年6月24日
- 読了日 : 2014年6月24日
- 本棚登録日 : 2014年6月24日
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