3人の若者が、工事現場のアルバイトをするために離島に向かう。そこには、コンビニはおろか1軒のお店も無く、携帯電話は通じない。そして、そこにはピンザ(やぎ)が住んでいる。
離島でパラダイスのような自然のなか、自由に生きるイカレタ生活。そんな小説になっていくのかと思っていたら、そうではなかった。
若者たちは、島の生活に受け入れられたわけではなかった。
不自由な生活の上に、島の住民とのトラブル。
しかし、その生活の中、生きる目的を持っていなかった若者たちは、何かを掴み始める。
そして、ひとりの青年は、ひとつの大事なタネをみつけ、それともに島の暮らしを続けることを選択する。
命を感じる小説だった。そして、舞台に登場してくるピンザの姿、また、つねに底にある自然の描写に、作者の細やかな愛情を感じた。
読書状況:読み終わった
公開設定:公開
カテゴリ:
小説
- 感想投稿日 : 2014年7月14日
- 読了日 : 2014年7月14日
- 本棚登録日 : 2014年7月14日
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