錬金術により作られた万能の霊薬「生命の水アクア・ウイタエ」。ギイの持つ最後の生命の水により、鳴海は一命をとりとめた。
18世紀、フランス・キュベロン。
ある錬金術師が自動人形フランシーヌを老いない・朽ちない永遠の人間にしようとした。
あたかも人間のようになったフランシーヌ。しかしたったひとつできないこと・・・それが笑うことだった。
笑えるようになったら錬金術師の理想である永遠の人になれると思ったフランシーヌは、自分では笑えないので笑わせてもらおうと、仲間を作り出していく。
フランシーヌは生命の水に似たものを開発し、それを疑似体液とし人形たちに命を吹き込んでいった。
それでも笑うことはできないまま、自動人形が人間になれる方法を探しながら世界を旅しているという。(フランシーヌを作った錬金術師はどうやっても彼女を笑わせることができず、どこかへ行ってしまったそうだ
)
フランシーヌに流れる体液は生命の水だが、彼女が作り出した自動人形の体に流れるのは疑似体液。
この疑似体液は不完全で厄介でシロモノで、時々人間の血を補給しないと機能しないという。
しろがねは皆ゾナハ病だった。ゾナハ病になったものは、何故かゾナハ患者の場所がわかり、生命の水を飲むことでゾナハを治すかわりにしろがねとなって自動人形と戦う運命を背負わせるのだ。
しろがねになると銀髪、銀の瞳になり、自動人形を壊せ!という強烈な意思に支配される。
なぜゾナハ患者が自動人形を壊す使命を背負わされるのか?たそれはゾナハ患者だけがゾナハ病の恐ろしさを一番理解しており、ゾナハ病の位置がわかるから・・・自動人形の疑似体液こそがゾナハ病の病原体であり、その病原体をまき散らしながら世界中を旅しているから。
ゾナハ病だった鳴海の存在をギイは知っていたから日本に来ていた、どうやって生命の水を飲まそうかと思っていたら大けがしたから生命の水を飲ませて義手までつけたというわけ。
しろがねの存在は世界で知られており各国政府は彼らが目的遂行のための行動をすべて不問にするという。
強い力を持っているのに、その力の使い道がわからない者の心には風が吹いているんだそうだ。
記憶の彼方の笑顔の少年(勝)、「あいつだけが俺の心に吹く風をとめることができたのかもしれない。でも守れなかった・・・」鳴海はもといじめられっこで、この世のどこかに生まれたはずの兄弟と会った時のために強くなろうとしていた。守りたくても守ってやれなかった命、今度こそ守りたいと強く願っている。この巻で子供をかばって自動人形に殺された先生を、鳴海は自分の血(生命の水)を飲ませて助けている。この先生も今後しろがねとして再登場するのか、注目。
3人の最古のしろがね・マリーとタニアが死亡。残るはルシールのみ。
人形との死闘の中、子供たちを守る為、ゾナハ病をこれ以上ばらまかせない為、鳴海はしろがねとして戦うことを決意する。
感想
1巻では鳴海のゾナハ病がちょっとコミカルに描かれていたのだが、ここにきてゾナハ病の正体が明かになった。まさかこんな因果な病気とは。鳴海の祖父はピエロでゾナハ病だった・・・これもきっと伏線に違いない。
鳴海の義手ってあるるかんの左腕だよね?
心の中に吹く風・・・「うしおととら」の流兄ちゃんもそうだったよね・・・
- 感想投稿日 : 2016年9月27日
- 読了日 : 2016年9月27日
- 本棚登録日 : 2016年9月27日
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