幸福についての対談集。社会学者さんなので宗教的な意味合いは無い(筈)。
脚本家・虚淵玄
利己的、という言葉が多用されることに驚いた。
ええと、つまり、軸は常に自分に在ると言うことだ。
それから、幸せは景色だとも。それを見に行くためには身軽である方が良いという。
だから、様々なポジションで作品作りに携わっているのか、なるほど。
そのあとのコラムで「悪いだけじゃないからいいんだよ」というのは実に重い。相手が悪いだけじゃないなんてことは、大人になれば誰にでも分かるのに、それでも悪いだけで片付けたくなる。
写真家・青山裕企
ソラリーマンの写真家さんだと知ってはいたけれど、スクールガール・コンプレックスの写真家さんでもあったことにびっくりである。そうなのか。
記号という枠の中から見える世界というか、姿勢が面白い。
女優・佐々木心音
311のあと、ただまっすぐに自らの思いを歌にできる純粋さ。
彼女のピュアさはとても素敵で眩しいのだけれど、反比例して宮台さんの酷さ増すのはどういうことだ。他人を落として持ち上げるっていうのはどうなのだ。彼の幸せは何処にあるんだってなる。
映画監督・園子温
「地獄で何が悪い」の監督さんだったか! ああ……うん。あの作品は好きだけど、対談を読んでも違和感は変わらずでした。
ここまで行くと、ちょっとなぁという所がある。なんだろうね。
一般向けの共通認識を図るというより宮台さんと園監督の身内受けのある共有話が多い感がある。
対談って、他人同士の方が面白いのかもしれない。
ともあれ、読む前は知らない人ばかりの対談かとおもいきやそうでもないところがすごい。
幸せってなんなの? 価値基準を他人に置かない人だろうか。でも自分って一人では立てないよね、で今のところ終わっています。
前にも書いたけど、著者の宮台さんの幸せってなんだろう。
- 感想投稿日 : 2015年6月24日
- 読了日 : 2015年6月24日
- 本棚登録日 : 2015年6月24日
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